研究検査科

検査のご案内

生理機能検査

 生理機能検査室は、患者さまの身体を直接検査する部門です。
 生理検査は、心電図、脳波検査などの生体電気生理検査と、エコー検査などの画像診断の二つに大きく分けることができますが、他にも多くの検査がありますのでご紹介します。

生理機能検査
心臓機能検査 心電図 心臓の働きを調べる方法の一つです。心臓が規則正しいリズムで動いているか、心臓に狭心症などの異常がないかを調べます。
負荷心電図[トレッドミル] 簡単な運動をしていただき、安静時では現れない心電図の変化を調べます。
24時間心電図 動悸息切れや胸痛発作が病院におられる時に起こるとは限りません。そのために小さな記録機をつけていただいて、長時間(24時間)心電図を記録する必要があります。検査中は入院の必要もなく、ご自宅で普通の生活ができます。
神経・筋肉機能検査 脳波 脳の働きをみる検査の一つです。小児の痙攣発作の原因を探るためや、脳卒中患者では痙攣発作の治療経過を見るためによく用いられます。 時間は30分程度かかりますが、検査に伴う痛みなどはありません。
大脳誘発電位 弱い電気や音、光などで刺激を与え、それにより起こる神経や筋肉の反応を測定する検査でいくつかの種類があります。
神経伝導速度 腕や足の運動神経および感覚神経に弱い電気で刺激を与え、その伝導速度を調べる検査です。糖尿病性神経障害など、末梢神経障害の程度の判定によく利用されます。
体性感覚誘発検査 手首や足首に弱い電気で刺激を与え、それが脳の(体性感覚野)までどのように伝わるかを調べる検査です。上記の他に、聴性脳幹反応、視覚誘発電位などの検査を実施しています。
聴力・平衡機能検査 めまい ふらつき 難聴などを認める時、測定します。純音聴力検査、語音聴力検査、重心動揺検査、視運動性眼振検査、指標追跡検査などの検査を実施しています。
眼検査 眼底カメラ 眼の網膜の状態を観察する検査です。糖尿病などに伴う、眼底出血 動脈硬化の程度を測定します。(特にドクターの指示のない限り、散瞳剤は点眼しませんので測定後は車の運転もできます。)
視野検査 見える範囲を測定する検査です。薬の副作用による視野狭窄、脳梗塞による視野狭窄の時などよく測定しています。
自律神経検査 自律神経障害等がわかります。痛み苦痛もなく、服薬も必要ありません。検査に約5分必要です。
肺機能検査 肺の一番重要な機能は、空気中から体内に酸素を取り入み、体外に二酸化炭素を排出することです。
これらの機能が障害されると息切れなどの症状が現れてきます。それらの働き(肺の大きさや働き)(気道の流れ)がうまく働いているかどうかを調べるのが肺機能検査です。

超音波(エコー)検査

 体表よりセンサーで体内に超音波を送り、体内の臓器に反射して戻ってくる超音波を受ける反射法により心臓の形態、動きの情報はもちろんのこと、血流の状態や動脈瘤の存在も見ることができます。循環器領域ではなくてはならない検査法の一つです。
 超音波は安全性が高いため、心臓の他にも肝臓や胆嚢などの腹部臓器、産婦人科、乳腺など多くの臓器の画像診断に利用されています。
心臓超音波検査(心エコー)

赤外線診断検査(サーモグラフィ)

 体表面から放射されている赤外線をとらえ、体表面の温度分布を解析します。
 体表温は非常に多くの因子によって決定されています。血管系においては、おもに動脈の閉塞、狭窄が問題になり、糖尿病などの末梢血行障害にもよく利用される検査法です。
赤外線診断検査(サーモグラフィ)

生化学免疫血清検査

生化学検査

 生化学検査は、血液や尿の中に含まれているタンパク質、糖、電解質、酵素などの成分を測定する検査です。
身体に異常がある場合(疾病時)、血液中の種々の成分は通常の範囲を超えて、増加したり減少したりします。
そのため、病気の診断や治療効果の判定、病状の経過観察をするための大変重要な検査です。

肝機能検査 GOT,GPT,γ-GTP,ALP,LDH,血清総蛋白(TP),血清アルブミン,A/G比,コリンエステラーゼ等
腎機能 尿素窒素(BUN),クレアチニン等
脂質代謝 総コレステロール,HDLコレステロール,LDLコレステロール,中性脂肪(TG)等
膵機能 アミラーゼ等
糖尿病 血糖(グルコース),ヘモグロビンA1c
痛風 尿酸(UA)
電解質 ナトリウム(Na),カリウム(K),クロール(Cl)
血中薬物濃度 薬が有効に作用し、かつ副作用も出ない血中濃度を保つのに最適な服薬量と服薬回数を決めるための検査
生化学測定項目
 総ビリルビン(T-Bil)、直接ビリルビン(D-Bil)、GOT(AST)、GPT(ALT)、アルカリフォスファターゼ(ALP)、総蛋白(TP)、アルブミン、A/G比、コリンエステラーゼ(Ch-E)、乳酸脱水素酵素(LDH)、LAP、γ-GTP、血中尿素窒素(BUN)、尿酸(UA)、クレアチニン(CRE)、クレアチン(CRN)、中性脂肪(TG)、総コレステロール(T-CHO)、HDLコレステロール(HDL-CHO)、LDLコレステロール(LDL-CHO)、血中ナトリウム(Na)、血中カリウム(K)、血中クロール(Cl)、血清鉄(Fe)、TIBC、血中カルシウム(Ca)、血中リン(P)、CPK、アミラーゼ(AMY)、CK-MB、血清浸透圧、アンモニア(NH3)、血糖、Hb-A1c
血中薬物濃度測定項目
 フェニトイン(PHT)、フェノバルビタール(PB)、バルプロ酸(VPA)、テオフィリン(THEO)、ジゴキシン(DIG)、カルバマゼピン(CBZ)
尿化学測定項目
 尿糖定量、尿中尿素窒素、尿中尿酸、尿中クレアチニン、尿中ナトリウム、尿中カリウム、尿中クロール、尿中カルシウム、尿中リン、尿中アミラーゼ、クレアチニンクリアランス
全自動血糖分析装置
免疫血清検査
 人間の身体には、もともと体内にない細菌やウイルスなどの異物(抗原)が侵入してくると、それらに抵抗する抗体という物質を作り、身体を守ろうとする働きがあります。血液中に抗体ができているかどうかを調べたり、抗原抗体反応を利用した検査を免疫血清検査と言います。
全自動免疫分析装置
感染症検査
 肝炎ウイルス(B型・C型)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、梅毒などの感染の有無を調べ、病原体の検出や病原体に対する抗体の有無を調べます。肝炎ウイルス、HIV、梅毒は術前や輸血前後に検査をする事もあります。
 
腫瘍マーカー検査
 体内に腫瘍ができると、腫瘍細胞が作り出す特殊な物質が異常に高値となることがあります。このような物質を腫瘍マーカーと言います。臓器ごとに特徴があり、治療効果判定や経過観察、組織型(癌の種類)の判別に使われます。
 
ホルモン検査
 ホルモンとは、身体の内分泌腺から血中に放出される物質のことを言います。分泌されたホルモンは、血流にのって離れた器官に作用し体の働きを調節します。
 
免疫血清検査項目
 CRP、TPHA定量、STS定性、STS定量、HIV抗原抗体測定、 HBs抗原精密測定、HBs抗体精密測定、HCV抗体価精密測定、CEA(癌胎児性抗原)、CA19-9(癌抗原19-9)、インスリン、AFP(アルファフェトプロテイン)、フェリチン、TSH(甲状腺刺激ホルモン)、F-T4(遊離サイロキシン)、トロポニンT、カンジダ抗原、マイコプラズマ抗体、NSE(神経特異エノラーゼ)、IgE(免疫グロブリンE)、CYFRA(サイトケラチン19フラグメント)
 

血液検査

血液一般検査
 血液一般検査では赤血球数(RBC)やヘモグロビン量(Hb)を測定測定することで、貧血の種類や程度などが判ります。白血球数(WBC)の増加や減少は細菌やウイルス感染の有無、アレルギー疾患、血液疾患の指標となります。
血液凝固検査
 血液凝固検査は手術前に患者様が出血傾向があるかどうかの確認や抗凝固療法の治療のモニターとして測定されます。また肝障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断にも有用です。
血液一般検査
 血小板凝集能は脳梗塞や心筋梗塞などの血栓形成疾患で凝集能が亢進状態となります。抗血小板剤の適応、治療効果判定の指標とします。

微生物検査

体から排出あるいは採取された喀痰、尿、血液、膿などから、感染が疑われる病原菌生物を分離し治療に有効な薬剤を調べます。対象とする微生物は一般細菌、抗酸菌(結核菌)、真菌(カビ)などです。

一般細菌検査
 目的菌に応じた各種の培地(培養器)を用い、病原菌を分離します。発育した病原菌の同定(菌名の決定)と薬剤感受性(有効薬剤を調べる)は専用の装置を用いて測定します。
培養菌検査
 通常固形培地を使って培養しますが、結核菌は発育が遅く、分離までに数週間から2ヶ月近くを要することがあります。このため、発育促進剤を添加した専用の液体チューブで培養します。
遺伝子検査(PCR)
 結核菌の早期分離は、治療上また感染の拡大を防ぐ上で重要です。しかし培養は日数を要するため、喀痰などの材料中の遺伝子を増幅して、結核菌の存在の有無を数時間で検出します。

病理検査

 病理検査室では、「病理組織検査」・「細胞診検査」・「病理解剖」を行っています。各臓器から組織や細胞を採取し、顕微鏡で観察します。特に病理組織検査は、病気の最終診断となり、治療方針や治療効果に深くかかわる検査です。

病理組織検査

 身体のあらゆる病変から検体を採取し、顕微鏡にて良性か悪性(癌)かを調べる検査です。
 胃カメラや肺気管支鏡、手術により採取された臓器を、様々な作業を経て厚さ3μmに薄切します。それをガラス板に張付け、染色し認定病理医が顕微鏡にて診断を行います。
 この検査により、癌の種類や癌の拡がり方、または良性の場合はどう言う疾患かが診断され,今後の治療方針が決定されます。

 
正常な大腸組織(200倍)
大腸ガンの組織(200倍)
細胞診検査

 細胞診検査とは、顕微鏡で癌細胞を見つける事を目的とした検査です。
 患者様に苦痛を与えず、より早く癌を発見できると言う利点があります。身近に例えれば、「乳癌健診」や「肺癌健診」などがそれです。材料は「たん」「尿」の他、注射針により採取したものがあります。
 それらをガラス板に塗り、染色を行い、顕微鏡にて癌細胞を探します。
この検査は国際細胞検査士が担当しています。

 
正常な気管支細胞(400倍)
肺ガン細胞(400倍)
病理解剖

 患者様が亡くなられた場合、直接の死因は何か、診断や治療法が適切であったかを病理解剖により究明いたします。
 ご遺族の承諾を得てうえで解剖を行い、その結果を臨床医と検討し、今後の医療に役立たせていただきます。

一般検査

 一般検査では尿、便、穿刺液(腹水・胸水・関節液)脳脊髄液などを対象とします。

尿検査
 腎、尿路の他、心、肝、その他諸器官の機能を知り得ることができます。
尿定性(試験紙により蛋白・糖・潜血などの有無:全自動分析測定装置使用)や尿沈渣(尿中有形成分を分析装置でスクーリングした後、異常が見られた検体について顕微鏡で鏡検します)を検査します。また、糖尿病腎症の有無の検査もしています。
便検査

便検査は大腸癌など消化管の疾患による出血の有無を調べます。また、便中の寄生虫卵などを調べます。

穿刺液検査

健康人にもわずかにありますが炎症などで多量の液が貯留します。診断、治療の目的で採取し検査します。

脳脊髄検査

中枢神経系の診断、治療に必要な検査です。

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